ナーダ(音)に満ちた身体
更新日 : 2016.8.10
カテゴリー : スワミジの言葉
(2016年7月19日 アメリカ ダラス)
ジェイ ヴィーラ ハヌマン キ ジェイ
ジェイ グル ダッタ
スリ グル ダッタ
なんと美しい音楽(サブラマニアム博士によるヴァイオリンコンサート)でしょう!耳に心地よいものでした。とてもやわらかい音で、眠りに誘うものでした。このやわらかい音楽で多くの人が眠っていました。この音楽についてわたしはとても幸せです。音楽の知識をもたない人は解放へと至らないといわれています。音楽を聴かない人は解放を得ることができないのです。ナーダ・タヌマニシャム - 身体はナーダ(音)に満たされています。体全体を満たしているもの、それがナーダ(音)なのです。ナーダなしには、呼吸もありません。わたしたちの呼吸自体がナーダなのです。寝る前に、あなたのさまざまな問題を脇に置いて、あなたの呼吸のナーダ(音)を聞きなさい。そして、ただ平安に眠るのです。呼気と吸気を数分間、聞いてください。身体にはさまざまに異なった音があります。心臓の鼓動は、わたしたちの父、主シヴァのようです。主シヴァはわたしたちの体でいつも躍っています。このことは、シヴァがわたしたちのグルである理由です。
今日、グルプールニマの日に、わたしたちは主シヴァに敬意を捧げ、崇拝の念をもって彼を瞑想します。主シヴァは、わたしたちの第一番目のグルです。母なる女神パールヴァティは主シヴァにグルについて尋ねました。彼は、グルギーターのなかでグルの偉大さについて説明し、そしてナーダについても言及しました。ナーダがなければ、人類もない、と。毎日、やわらかい音楽を聴くことができます。身体のなかには、三つのタイプの音を聞くことができます。これは、アナーハタ・ナーダ(※1触れない音、微細音)です。
[訳注※1 アナーハタ・ナーダとは、二つの物が触れ合わずに鳴る音、という意の語からなり、物質次元より微細な音を意味する]
脊髄の基底部にあるムーラダーラチャクラから、サハスラーラチャクラへと旅し、一時は、スヴァディスターナチャクラで止まるのですが、このアナーハタ・ナーダはとても素晴らしい音です。ナーダが、ムーラダーラからサハスラーラへいたるまで、6つのチャクラがあります。わたしたちの神経叢(チャクラ、あるいはエネルギーセンター)には、異なった音があります。ここにわたしたちの背骨にとって音楽が重要である理由があるのです。背骨はヴィーナのようです。ヴィーナをみたことがあると思います。わたしたちの頭部は、ヴィーナの主たるサウンドボックスのような働きをするものです。
4つの主なナーディ(エネルギーはナーディを通して身体を流れる)があります。イダ、ピンガラ、下部ブラフマーと、上部ブラフマーのナーディです。4つのナーディは、タンプーラの4つの弦のようです。そのためわたしたちの身体に鳴る音は、タンプーラの音に似ています。もしタンプーラを演奏したことがあるならば、それがわたしたちの身体の音ととても近いものであることがわかるでしょう。わたしたちの呼吸も同じ音です。しかし、まず鼻をきれいにすることに注意してください。そうでないと、異なった音を聞いてしまいます。まず塩をまぜたぬるま湯で鼻を洗わなければなりません。洗浄の過程はそれぞれ異なっています。寝る前には、鼻をきれいにしてください。すると呼吸の音はアーナンダ(大いなる喜び)を与えてくれるでしょう。
それぞれの楽器は、それぞれ異なった音を出します。楽器の演奏を学ぶのに年齢制限はありません。大人同様に子どもも学ぶことができます。あなたはムリダンガム、タブラ、ヴァイオリン、フルート、ハルモニウムなどを学ぶことができます。カシオのキーボードを学ぶことはとても簡単です。
音楽はあなたの直接的で個人的な友人です。ナーダ、あるいは音楽は、人生のパートナーです。あなたの配偶者を人生のパートナーと考えてはいけません。配偶者は人生のパートナーではありません。配偶者はただの遊び友達です。ナーダのみが人生のパートナーなのです。
音楽の知識なしには解放はない、といわれています。誰もが座って音楽を聴く必要があります。音楽を聴かない言い訳をしてはいけません。タニ・アヴァータナム(パーカッションのソロ演奏)のときに、どこかへ行ってしまってはいけません。タニ・アヴァータナムもまたナーダなのです。タニ・アヴァータナムは主シヴァです。このような音楽は心臓の問題をなくしてしまいます。心臓の鼓動は、主シヴァです。シュルティ/キー(調)は、母なる女神パールヴァティです。父と母両方に耳を傾けなければなりません。タニ・アヴァータナムのときにどこかへ行って、それから戻ってくるようではいけない理由がここにあります。
主シヴァの身体はナーダに満ちています。わたしたちの身体もナーダに満ちています。
72000の異なったナーディから、違った種類の音が聞こえてきます。わたしたちの迷走神経システムにはとても大切なナーディがあります。このシステムは、12の異なった部分に分けられます。数えると音階に一致することがわかると思います。7音階、12音階から異なった種類の音楽が生み出されます。
とにかく、いまスワミジが話しているのは広大なテーマです。スワミジは、このことについてすでにラーガ・ラーギニの本で書いています。本を読めば、理解することができるでしょう。英語版もあります。とても大きな本です。このテーマを簡単に理解するための異なった章にわかれています。それぞれの章を学ぶとこの本が好きになるでしょう。
したがって、今日、グルプール二マの日には、グルは何を好むでしょうか?ナーダです。ナーダはとても大切です。ウパニシャッドを学び、カルマを観察した後で、彼らは最終的に「ガーナム(歌)」について話します。ナーラダ・バクティ・スートラでは、9種の崇拝について語られていますが、最後の種類はナーダへの崇拝です。それは音楽に帰結します。
マハーラーシュトラ州では、この日、礼拝の最後にシンバルを鳴らし、主ヴィタラを讃える熱狂的な歌がうたわれます。そして主を寝かしつけると、今度は朝のスプラバタム(早朝の詩歌の詠唱)で再び主を起こします。このことに神像やプージャのための道具を持っている必要はありません。この身体自体を主クリシュナと考えてください。身体を主シヴァ、主ブラフマー、母なる女神と考えてください。スプラバタムのために目を覚ましてください。主ナーラーヤナは、いつもわたしたちのハートのなかに眠っています。神はわたしたちのハートのなかにいます。あなたのナイヴェデャム(神へ食べ物を捧げること)がなんであっても、あなたはそのサトヴィックな食べ物を食べます。夜には、パヴァリンプ・セヴァ(主をゆりかごで揺らすこと)ができます。すべての状況に対応する歌があります。眠るため、お風呂に入るため、食べるため、旅するためなど。すべての状況の歌があります。これらのさまざまな歌を使う必要があります。そのようにしてはじめて、本当のディヴォーションが備わるのです。記憶力は改善されるでしょう。アーサナ・シッディ(祈り、あるいはヨガのために長時間一つの姿勢で座る能力)を得るでしょう。ナーダの実践によってこれらすべてが得られます。
このグルプールニマの日において、L・サブラマニアムは、とても幸運です。今日、彼は随行する人たちとやってきて、ナーダ・セヴァを捧げました。ハヌマンは、ナーダがとても好きです。わたしはとても幸せです。わたしは特に、カピ・ラーガ/旋律が好きです。この先に時間があれば、その種の音楽をもっと聞きたいです。これは通常の音楽ではありません。とても強力です。わたしはこれをヨガ音楽と呼びます。もう、8時55分ですね。ハヌマン・アラティをしましょう。ナーダについて話すのに十分な時間がありませんでした。セミナーを持つことができれば、ナーダの詳細についてもっと入っていけるでしょう。
トリニダードを毎年訪れるのはスワミジだけ、それはあなたのスワミジです。あまりドル(お金)のある場所でないですが、あなたのスワミジが行きます。わたしはダルマを広げることだけを望んでいます。ほかのどんなスワミジもそこへ行きません。なぜならあまりドル(お金)がないからです。あなたのスワミジだけが、そこへ毎年行きます。とても素晴らしい人たちがいます。わたしはそこへ行って彼らに会いたいです。わたしたちは、ヒンドゥーのダルマを再び広げる必要があります。もし彼らに毎年会わないならば、わたしは安眠することができません。インドから20時間もかかる旅にもかかわらず、わたしは毎年来なければならないと感じるのです。L・サブラマニアムもまたヴィジャヤとともに、久しぶりにやってきました。これはとてつもなくすばらしく、記憶に残る旅です。あなたたちも一緒に来なさい。どのくらいの人がトリニダードに来たことがありますか?手をあげてみてください。オーケー。たくさんの人が来ていますね。なぜならあなたたちはハヌマンのデボティだからです。ここからとても近いのですよ。もし事前に予約するなら、たった200ドルで飛行機のチケットが買えます。
スリ・グル・ダッタ