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体は惑星そのもの

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『バクティマーラ』2006年3月号より

ハリ オーム タット サット
オーム ナマ シヴァーヤ  オーム ナマ シヴァーヤ

 神はその創造におけるバランスを再建するために、自然の中に栄枯盛衰を創造します。“カーラ・サルパ”という言葉は主シヴァを私たちに思い出させます。シヴァは乳海撹拌の間に蛇の口から出てきた恐ろしいカーラ・サルパの毒を飲み干し、世界を救うためにその毒を喉に留めました。人間の体においても、欲望(カーマ)、怒り、嫉妬、エゴなどのような特徴の形と、病気という形でカーマ・サルパの毒があるでしょう。これらすべてはその毒に似ています。主に感覚器官がこの毒でいっぱいです。
 
 私たちの体は、都市あるいは世界の中にいます。実際のところ、体は歩く惑星です。世界全体がこの体の中に存在します。外側の宇宙において、それぞれの重力と運行を持つ多くの惑星や星々を私たちは見ます。同様の方法で、この体における運動は引力、そして原子と血球細胞の混合によって起こります。ですからちょうど惑星の運行のように体にも運動があります。それがこの体が歩く惑星に例えられる理由です。

 それぞれ個々の惑星には特有の性質、気候そして運行のパターンがあります。さらにそれは急激に変動します。宇宙に送られたロケットから、科学者たちが惑星の性質とパターンを追跡するのに役立つ写真と信号が送られてきます。私たちのマインドの知性(ブッディ)は科学者にたとえることができます。そのようにして外的世界の状況は見て評価することができます。しかしながら私たちの体の内側の“アートマ・スワルーパ”(真我の形態)は見ることができません。それには色、性質あるいは反応はありません。パラマートマの性質も同様です。体においてアートマ(真我)は目撃者であり、ただ起こることすべてを見ます。反応はしません。しかし私たちが外側の世界の出来事を見ると、反応します。それをマーヤ(幻影の力)、カルマ、運命などと呼びます。これはサトヴィック(平穏、純粋)、ラジャシック(活発な行動)とタマシック(不活性)の性質、または私たちにある性質のためです。タモグナ(鈍質)が体に病気を引き起こす一方で、サットヴァ(純質)が幸せをもたらします。これらの性質は体の中で変化し続けます。観察すると体の内側での多くの変化、障害、動揺、反応に気づくでしょう。同様に外側の世界においてもまた多くの変動と変化があります。極端な暑さ、寒さ、良い時、悪い時はすべて、外側の世界で起こる変化の例です。私たちは、とても暑い、とても寒い、良くない、うんざりするなどと言って反応します。

 私たちの欲望、怒り、その他の性質はマインドにかく乱を引き起こします。あなたがスワミジの前に座っている時でさえ、あなたの心はどこかにいっています。不必要に考えすぎることは時間とエネルギーの無駄だけではなく、マインドを役に立たなくさせます。これは危険であり、さらに大きな問題をもたらします。外の世界で見る地震のように、体では時に頭痛が起こります。考えすぎることによって、肉体は病気になりやすくなるだけではなく、神経系は弱くなり、悪化し始めます。その様なときは神経システムを正常化するために絶対の安静が必要になります。

 太陽系において、太陽は中心に位置し、周りの全惑星の運行を統制しています。それがコティ・スーリヤ(1千万の太陽)と言われる理由です。同様に、知性(ブッディ)はマインドの不可欠な部分であり、体に振動を引き起こします。私たちはマインドを統御し、感覚器官を制御して、健康を維持するためにこの知性を使うことを学ぶべきです。

すぐれた記憶力を得るために、健康な肉体を持つことは不可欠です。それがこの小さな惑星(体)の面倒を見ることが重要な理由です。シヴァのマントラを定期的に唱えるべきです。シヴァとグルのみがすべての混乱から私たちを救うことができます。シヴァとはグルです。グルとはシヴァです。この惑星(体を指さしながら)は私たちに属していません。どちらも永続するものではありません。私たちは100年の休息ためにここに来ました。ある人は95年間、他の人は85年間、65年間、30年間、10年間ここにいます。体は十分な燃料がある限りのみ動くことができます。人間の旅は多くの転生にわたります。私たちはこの罪深いマインドがいつジニャーナ(知識)を得るのかを知りません。もしこの知識を死ぬ前に受け取ることができれば、生まれ変わることはありません。このことを覚えておいてください。欲望、期待、貪欲、怒りなどでいっぱいの人生をいつも送ることは間違っています。この小さな惑星を保護するシヴァに祈り、プージャをしましょう。ボーラ・シャンカラ(シヴァの別名)は私たちのすべての毒を取り除きます。私たちはシヴァの許可があってはじめて、この肉体を持ちました。ですからシヴァのみが肉体を保護するのです。

ウパヴァ-サ(断食)は単に体のための断食を意味するものではありません。それはインドリヤ(感覚)のためです。その日に感覚を制御し監視することが真のウパヴァ-サです。

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