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シュリーマド・バーガヴァタム 第77話

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主ブラフマーは続けました。

Nārāyaṇa-parā vedā devā nārāyaṇāṅgajāḥ
Nārāyaṇa-parā lokā nārāyaṇa-parā makhāḥ
「すべてのヴェーダは、ナーラーヤナのことだけを語っている!すべての神々は、ナーラーヤナから生まれた!存在のすべての次元(ローカ)は、ナーラーヤナの支配下にある。すべてのヤグナ(生贄の儀式)は、ナーラーヤナだけを満足させることを目的としている。

Nārāyaṇa-paro yogo nārāyaṇa-paraṁ tapaḥ
Nārāyaṇa-paraṁ jñānaṁ nārāyaṇa-parā gatiḥ
ヨーガの究極の終着点(ゴール)はナーラーヤナである。苦行(タパス)の主な目的は、ナーラーヤナの恩寵を一心に受けることである。至高の主ナーラーヤナの本質を説明することは、「至高の知識」として知られてる。すべての道は「彼」に繋がる。

普遍的な魂であるシュリ・ハリによって創造された私は、創造を遂行するという「彼」の意志から霊的感化(インスピレーション)を受けた。私は、「彼」に関連するものと創造に値するものだけを創造する。

主シュリ・ハリは、生きとし生けるものの中に支配者(クシェートラジュナ)として存在している「彼」は宇宙の主(ジャガナタ)である。「彼」にはいかなる変化もない(ニルヴィカーラ)。「彼」には特質(グナ)がない(ニルグナ)。全能の主は、この世界の創造、維持、破壊を目的として、善良性/純質の特質(サットヴァ)、行動/情熱の特質(ラジャス)、怠惰/無知の特質(タマス)といった三つの構成要素(トリグナ)を受け入れた。すべては「彼」の幻力(マーヤ)によって生じた。

三つの構成要素(トリグナ)は、本質的に自由であり、意識の一形態であるが、幻力(マーヤ)の影響下にある個人の魂に結びつく。個人の魂たちは物質(ドラヴヤ)、物質に関係した知識(ドラヴヤ・ジニャーナ)、物質に関係した活動における「行為者の感覚」と結びつく。さらに、それらを支えている身体や感覚の助けを借りて、「私は〜をしている」といった一種の感覚として生じる自我意識(エゴイズム)によって、個人の魂たちは存在を拘束する。

偉大なる聖者よ!シュリ・ハリは、他の人々だけでなく、私にとっても主(神)なのだ。「彼」は自らの感覚を統御した人々にしか自分を見えないようにしている。トリグナ(三つの構成要素)に個別に結びついている人々は、完全な「彼」の姿を決して知りえない。

「彼」は幻力(マーヤ・シャクティ)を自らの支配下に置いて、その助力を使って、さまざまな姿として現れることを欲した。その欲望通りに、「彼」は「彼」の中から、永遠の時間(カーラ)、それぞれの以前の諸行為に基づくすべての存在の集合的運命(カルマ)、それぞれの個人の性質(スワバーヴァ)を引き出した。

パラブラフマーの光源によって現れ、そして時間と空間の限界から自由である永遠の時(カーラ)から、三つの構成要素(トリグナ)に汚れが生まれた。マーヤ(幻力)の影響により、変化が現れ始めた。すべての存在の集合的運命のために、マハット・タットヴァ(全物質的創造の根本原理)が生じた。

善良の特質(サットヴァ・グナ)と行動の特質(ラジョ・グナ)は、マハト・タットヴァを展開させて変化させる。マハト・タットヴァから、すべての物質(ドラヴヤ)、物質(ドラヴヤ・ジャーナ)についての知識、そして、さらに重要なのは、無知の特質(タマス)の顕著さに起因して、物質の発生に関連する活動(クリヤ)が現れる。

聖仙ナーラダよ!アハンカーラ(唯物的自我、物質の認識能力)には、様々な異なる化身で現れるためのエネルギーを備えた三つの区分がある。その三つとは、サットヴァ的アハンカーラ、ラジャス的アハンカーラ、タマス的アハンカーラである。サットヴァ的アハンカーラは内なるマインド(アンターカラナ)の姿に変化し、ラジャス的アハンカーラは、行動器官(カルメンドリヤ)に変化し、タマス的アハンカーラは、「地」や「水」等の創造の五つの基本要素に変化する。

タマス的アハンカーラ(無知から生まれた自我意識)は、変質を遂げ、「空」となる。「音」は「空」の特質(グナ)である。ある言葉が発声されると、「音」は、見えている対象物だけではなく、発声者自身をも理解する要因となる。言い換えれば、音を仲介して話している人が認識される。

「空」は変質を遂げ、サットヴァが顕著である「風」(ヴァーユ)が生成される。触覚(スパルシャ)は「風」の特質である。「風」の生成の要因となる「空」がそこに入ってくると、「音」の特質も「風」の要素に組み込まれます。「風」のために、生命に不可欠な原理である知覚力(インドリヤ・シャクティ)、内なるマインド(アンターカラナ)、力(サーマルタヤ)および身体的強さが生成される。

時間(カーラ)の経過と運命(カルマ)のために、「風」は変質を遂げ、「火」が生じる。生まれた「火」は、「音」「触感」「形(姿)」の特質を持っています。「空」と「風」が、「火」の要因であるため、それぞれに対応する「音」と「触覚」の特質も本質的に「形」の質とともにその中に存在する」

ナーラーヤナ!ハリ!ナーラーヤナ ハリ!

続く

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