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シュリーマド・バーガヴァタム 第161話

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シュリーダラーヤナマハ

主の幻惑的力(マーヤ・シャクティ)が無数の形相からできたこの広大な宇宙として現れています。この顕現の原因となっている素晴らしい主の究極的な力は、時間(カーラ)として知られています!時間はすべてにとっての避難所です。五大元素を介して時間は生物に入りこみ、破壊します。時間はブラフマーや宇宙を統御する他の神々さえをも制御します。至高の主ヴィシュヌは全てのヤグニャに結果を授けます。ヴィシュヌご自身が時間なのです!

時間には友達もいませんし、敵もいません。親戚もいません。誰をも破壊します。時間は全ての人を破壊し、油断はありません。感覚的喜びに大変に没入している人に入り、その人たちを破壊します。

Yad-bhayād vāti vāto ’yaṁ sūryas tapati yad-bhayāt
Yad-bhayād varṣate devo bha-gaṇo bhāti yad-bhayāt

風が吹き、太陽が明るく輝き、主インドラが雨を降らせ天体が空を輝かせるのは時間への恐れによるものです。
時間を恐れて、つる植物、植物や木々は規定された季節に基づいて花を咲かせ実をつけます。時間への恐れから川は流れ、海はその限界を超えません。

この時間を恐れて、火は燃え、山と大地は海に沈むことを控えます。時の法に敬意をもって、空間は全ての惑星とそこに存在するものに場を作ります。
時間の支配のもと、マハト・タットヴァ(宇宙の知性)はアハンカーラ(私という感覚)として知られる体を拡張し、七層からなる宇宙の体(ブラフマンダ)として顕現します!

時間を恐れて、行為(ラジャス)、善性(サットヴァ)、無知(タモ・グナ)の属性の主宰神である主ブラフマ、主ヴィシュヌ、主ルドラ(シヴァ)は、全創造における創造、維持、破壊を体系的に実行します。そして生物と無生物からできているこの宇宙を支配します。

破壊されることのない時間が全てを破壊します!生まれることもない時間が全てを誕生させます!時間には成長や老化のような変容がありません。父から息子を生み出すことで創造を続けます。死の神、ヤマを含めて全てに死を引き起こします」
カピラ・マハルシはそのように母デーヴァフティに教えました。これで第三巻第二十九章は終わります。

第三巻第三十章
この章では、気まぐれで自分と家族を養う人が堕ちる最低レベルについて説明します。
カピラ・マハルシは母デーヴァフティに言いました。
“Tasyaitasya jano nūnaṁ nāyaṁ vedoru-vikramam
Kālyamāno ’pi balino vāyor iva ghanāvaliḥ

おお母よ!力強い風は雲を散らします。しかし雲には風の力を見積もる力はありません。同じように、時間は、存在を世俗的な束縛(サンサーラ)に閉じ込め、苦しめます。しかしながら個々の存在は、このサンサーラの力を知る由もありません。これは疑いようのない真実です。

心地よさと幸せを望んで、人間は多くの大変な努力を費やして様々な物をため込みます。しかしながら、主は時間として顕現して、全てを完全に飲み込んでしまいます!時間は全てを破壊します。最終的に人間は悲しみます。

Yad adhruvasya dehasya sānubandhasya durmatiḥ
Dhruvāṇi manyate mohād gṛha-kṣetra-vasūni ca

霊的無知(アジュニャーナ)のために、愚鈍な個人の存在は、この永遠ではない肉体と関係する家や土地、富などの資産を永続するものとみます。これは最終的には悲しみの原因となります。
どのような生まれとなるか、つまりは生まれるときにどの子宮に入るかは関係なく、人間、鳥、虫、動物や天人、生物は子宮を心地よいと思います。嫌悪感を持つことはありません。

シュリハリの幻想の力によって、生物は世界の束縛にひどく夢中になります。地獄に生まれても、そこで可能な些細な快適さを得ようと切望します。体を捨てることに抵抗し悲しみます。

人間の心は自分の体、配偶者、子ども、家、富、親戚に完全に集中しています。多くの欲望を抱きます。それでも自分を完全で素晴らしいと思います。

幻想に支配されて、ひどく甘やかされた心で、欲望を満たして維持することだけに果てしなく努力します。精神不安のために全ての内臓はひどく影響を受けます。永遠に罪深い行為を行います。

世帯を持つ人の心や感覚は、女性の体や愛らしく子どもらしい無邪気な子どもの行いに完全に魅了されます。その支配下に入ってしまいます。そのため邪悪で、真実ではない、悲しみをもたらす世俗的な行為を忠実に逸脱することなく完了していきます。

同時に、人間は世俗の問題から出るための方法を常に探しています。この見解では、問題を除去することが幸せです。この罠に負けて真の幸福を探すことはありません。問題に巻き込まれ、解決することが人生の全目的になります。

富を稼ぐことには有害(ヒムサ)な要素が含まれています。この稼いだお金で家族を養います。彼は家族が食べた後に残り物だけを食べます。そして彼の暴力的行為のために、最終的に地獄に行くことになるのです。

シュリーダラーヤ・ナマハ

続く

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