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シュリーマド・バーガヴァタム 第211話

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バーガヴァタムにある名前はその全てに耳を傾けなければなりません。バーガヴァタムでは、名前において、昼夜の様々な時間帯が全て説明されているのです。私たちが夜、寝ている時間帯でさえも、説明されています。全ての名前を細部に至るまで聞いた時にのみ、バーガヴァタムを理解することができるのです。

アンガの妻はスニータと言いました。彼らには、邪悪な性質のヴィーナという息子がいました。父親のアンガは聖者のような気質をしていましたが、息子の邪悪な性質に腹を立てて、王国を捨てて、森の中に入って行きました。

マハルシの言葉には、落雷と同じくらいの力があります。彼らはヴィーナの邪悪なやり方に怒って、彼に呪いをかけました。この呪いのために、ヴィーナは死んでしまいました。ヴィーナが死んだため、王国には国王がいなくなりました。王国を統治する者がいなかったため、泥棒や武装強盗団が国内を自由に動き回っていました。王国は無法状態にあり、国民は苦しんでいました。

この混乱状況を見ていたマハルシたちは、解決方法について考えました。彼らはヴィーナの手をかき回しました。すると、その手からナーラーヤナの部分的顕現であるプリトゥが誕生しました。」

マイトレーヤ・マハルシは、王国とその行政を統制した最初の皇帝がプリトゥであるとヴィドゥラに話しました。

ヴィドゥラは質問しました、「おお崇拝するお方よ、皇帝アンガは、あらゆる高貴な資質の宝庫でした。彼は寛容と親切の象徴でした。彼はヴェーダの学者たちを尊敬していました。そして、心の広い人でした。この高邁な国王は息子の極悪な行為に心を痛めて、森の中に入っていきました。どうして彼はこのような邪悪な息子を持ったのでしょうか?

マハルシは正義に確立しています。彼らは人々を守護することに永遠に献身しています。マハルシがヴィーナ王に呪いをかけた理由は何なのでしょうか?彼の罪は何だったのでしょうか?

Nāvadhyeyaḥ prajā-pālaḥ prajābhir aghavān api
Yad asau loka-pālānāṁ bibharty ojaḥ sva-tejasā

国王は国民の守護者であり、その国王が何か間違いを犯したとしても、国民には王を侮辱する権利はありません。なぜなら、国王には、その力ゆえに、守護神の光輝があるのです。

ですから、私は、スニータの息子ヴィーナが犯した極悪非道の行いについて知りたいと思うのです。おおマハルシよ、あなたは、過去・現在・未来に精通しています。どうか、私の心の目を開いていください。」

マイトレーヤ・マハルシは答えました、「聖者の如き皇帝アンガは、称賛に値するアシュワメーダ・ヤグニャを執り行いました。司祭たちは適切な手順を踏んだものの、神々はヤグニャに参加しませんでした。司祭たちはこれに驚きました。彼らは言いました、『おお皇帝よ、私たちは、完全なる献身を持って、何の落ち度もなく、ヤグニャを執り行い、そして、神々に供犠を行いました。私たちは完全に自己制御して、適切な順序で全てのマントラを唱えました。私たちの朗誦は完璧で、力強く、何一つ欠陥はありません。

Na vidāmeha devānāṁ helanaṁ vayam aṇv api
Yan na gṛhṇanti bhāgān svān ye devāḥ karma-sākṣiṇaḥ

しかし、ヴェーダの儀式で重要な役割を担っている神々(ヴァイディカ・カルマ)は、彼らの取り分であるヤグニャの供物を受け取ろうとしません。私たちは何が間違っていたのか理解できずに途方に暮れています。』

皇帝アンガは、この話を聞いて非常に落胆しました。彼は議会に諮って、神々が満足しなかった理由を追求したいと思いました。皇帝は司祭の許しを得て、沈黙を破りました。

彼は議会を招集して言いました、「ご参集の方々よ、神々はこのヤグニャに参加せず、取り分の供物を受け取ろうしません。私にはどんな落ち度があったのでしょうか?どうか、無知な私に教えを授けてください。」

その場にいた司祭たちは答えました、「おお皇帝よ、このヤグニャにおいて、あなたには何一つ手落ちはありません。しかし、あなたが前世で犯した罪が、今生で子供を持つことに障害になっているのです。

おお皇帝よ!私たちの忠告に耳を傾けてください。そうすれば、あなたは高潔な子供を祝福されて、望みも実現することでしょう。そして、吉祥を祝福されるのです。ヤグニャの供物を受け取るのはシュリハリです。ですから、息子が誕生することを意図して、ヤグニャではシュリハリを崇拝してください。主は息子を祝福してくれます。至高の主シュリハリが呼び起こされて、崇拝される時には、自動的に全ての神々がやってきて、その取り分のヤグニャの供物を受け取ります。そして、あなたの願いは実現するのです。

シュリハリは、信奉者が望むものを与えることによって彼らを祝福します。主シュリハリを崇拝して得られる果実は、その崇拝の背後にどんな意図があるかなのです。」

司祭たちはアンガ王に息子が祝福されることを決議すると、シュリハリの機嫌を取るためにヤグニャを開始しました。

シュリハリは、あらゆる存在の中にある真我です。彼はヤグニャの権化でもあります。司祭たちは、米粉をギーで炒めたペーストであるプロダーシャをヤグニャの火の中に投げ込んで、シュリハリに捧げました。すると、その火炉の中から天上界の存在が現れました。天上人は、金色の花輪と純粋で清潔な衣服を身につけていました。そして、手には、パーヤサムという甘い料理の入った金色の器を持っていました。

皇帝アンガは、司祭たちから許しをもらって両掌でこの料理を受け取ると、匂いを嗅ぎました。彼は大きな幸福に包まれ、妻にそれを渡しました。

スニータは、この供物を多大なる献身と尊敬の念を込めて受け取って、口にしました。彼女は、その後すぐに夫の子供を懐妊しました。

プラドゥムナーヤ・ナマハ

続く

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