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シュリ―マド・バーガヴァタム 第2話

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ナーラダ聖仙は続けて言いました。「このカリ・ユガ(時代)では、ジュニャーナ(至高の知識)とヴァイラーギャ(離欲、無執着)は忘れられ、人々の間では献身(信愛)さえも少なくなってしまいました。このような訳であなたがた三人は老化してしまいました。あなたがブリンダーヴァンに到着したことはとても幸運なことです。この土地の功徳のおかげで、おお、バクティよ、あなたは若さを取り戻すことができました。この場所では献身(バクティ:信愛)が支配しているからです。しかし至高の知識(ジュニャーナ)と離欲(ヴァイラーギャ)の達成については誰も気に留めません。その結果、あなた自身は若さを取り戻しましたが、彼ら二人は老い続けたままです。しかしこの聖なる土地の功徳のゆえに、少なくとも今しばらくは、彼らは心地よく眠ることできるのです。」

これを聞いてバクティ女神は尋ねました。「ああ、聖仙様、かのパリークシット王(アルジュナの孫)が、この不純なカリ(ユガ)を崇拝したというのは、どういうことでしょうか?パリークシット王は一体なぜカリユガを定めたのでしょうか?カリユガが始まったときダルマ(正義)の本質に何が起こったのでしょうか?なぜ慈悲の化身である至高の主ハリは、この罪深いカリを忍耐されるのでしょうか?どうか私に説明して頂けないでしょうか。」

これに聖仙ナーラダは答えました。「おお、若い女性よ、私はあなたの困難だけでなくあなたの疑念も打ち消せるようにお話しましょう。カリユガが自身を地上に確立したのは、主クリシュナがこの地上を離れて彼の(天の)住処に帰ったまさにその瞬間でした。パリークシット王は世界征服の旅(ディグヴィジェイ・ヤトラ)の途中、カリ・プルシャ(霊:カリユガの主宰神)に出会いました。カリの霊は涙ながらに王に駆け寄り、その足下にひざまずいて避難所を求めました。当初パリークシットはこのカリを殺すつもりでしたが、この時になって、彼は次の台詞にあるように考え始めました。

Yat phalam nāsti tapasā na yōgena samādhi nām
Tat phalam labhate samyak kalou keśava keertanāt

(意味):最初の三つの時代(クリタ・ユガ、トレーター・ユガ、ドヴァーパラ・ユガ)に苦行(タパス)やヨーガやサマーディーでも与えることができなかった結果が、カリ・ユガでは、ただハリの御名を唱えるだけで達成される。

パリークシットはまた次のように考えました。カリは現在、一つの場所に一つの形を取っている。しかしこのカリがもし多数に分割されないならば、カリの恩恵は達成されないだろう、と。これは本質(サラム)が寺院、河川、学校、聖地から失われてしまったためであり、このカリユガの主宰神が一つの形を取っていたため起こっていたことでした。しかしながら、これはカリ自身の過ちではありません。これはユガ・ダルマ(特定の時代に適用される正義の側面)でした。「この状況においてカリに過ちがあるだろうか?カリを殺す理由は見当たらない。私は彼をただ分割しよう。」パリークシットはそう考えました。彼は即座にカリを分割しました。」こうしてナーラダはカリの物語を終えました。

バクティはその話を聞いてナーラダ聖仙を称賛し、彼を讃える歌を歌いました。

主ナーラダは言いました。

Vrthā kherayase bāle aho chintāturā katham
Sri Krishna charanām bhojam smara duḥkham gamiśyati

(意味):おお、若い女性よ、なぜあなたは不必要に嘆くのですか?主クリシュナの蓮華の御足を想いなさい。あなたの悲しみは晴らされるでしょう。

「彼(主クリシュナ)はカウラヴァからドラウパディーを守りました。彼はゴーピカ(牧女)たちを守りました。おお、バクティよ、あなたは主ヴィシュヌにとってとても愛しい方です。もしあなたが彼に呼びかければ彼は必ずやって来るでしょう。クリタユガ、トレーターユガ、ドヴァーヴパラユガの時代には、ジュニャーナ(至高の知識)とヴァイラーギャ(離欲・無執着)が解放をもたらす道具でした。「Kalou tu kevalā bhaktir brahma sāyujya kārini」―カリユガにおいては、ただバクティのみが解放(ブラフマー・サユジャ)を与えることができる、という意味です。」

「このような意図を持って、至高の主はあなたを創造しました。彼はまたあなたに帰依者たちを養育する責任も委ねました。そしてあなたもまたそれに同意しました。彼は解放(ムクティ)をあなたの侍女としました。そしてあなたの息子としてジュニャーナとヴァイラーギャが与えられました。あなたの本当の姿はヴァイクンタ(ヴィシュヌの世界)に存在します。いま目の前に存在するものは、ただあなたの影に過ぎません。ドヴァーパラユガ(第三の時代)まで、あなたたちはいつでも幸せでした。しかしカリユガでは、解放(ムクティ)は弱まり減衰してしまいました。そしてヴァイクンタへ帰ってしまいました。今、もしあなたが意図するなら、解放は天から降りてくるでしょう。

今まであなたは、知識と離欲という二人の息子たちを守ってきました。しかしカリユガの人々は彼らを敬いません。この理由のため、彼らは老いてしまいました。

それでもあなたは落胆してはいけません。状態においてカリと等しい他の時代はないことを覚えておきなさい!

このカリユガに、私はあなた(バクティ:献身、信愛)をすべての家庭に確立するつもりです。今日以降、これが私に定められた目的(サンカルパ)です。献身という手段を通して、このカリユガの人々は、彼らの罪を洗い落とすことでしょう。悪鬼や悪霊などでさえ、献身によって、主ハリを想うでしょう。シュリーハリは適切な献身や信心を通してとても容易に獲得することができます。献身を通して主を獲得するより易しい方法は他にはありません。そしてただあなた、バクティのみが献身を授けることができるのです。」

このようにしてナーラダ聖仙はバクティ女神に自信を植え付けました。この偉大な聖者の言葉を聞いて、バクティはすべての悲しみから解放されました。しかし彼女の年老いた息子たちは依然そのままでした。彼女はこの悲しみもまた洗い流されるよう祈りました。

そこでナーラダ聖仙は彼女の息子たちの耳を持って起こそうとしました。すると彼ら二人は、ゆっくりと目を開け、座り込み、弱々しくナーラダ聖仙を見ました。しかしすぐにまた眠りに戻ってしまいました。これを見たナーラダ聖仙は繰り返し彼らを起こそうとしましたが、彼らは少しも動かず、努力は無駄に終わりました。ナーラダが心配になりはじめたその時、空から天の声(アーカーシャ・ヴァニ)が聞こえてきました。「おお、聖仙よ、嘆くことはありません。あなたの努力は成功するでしょう。あなたは、この世界に献身(バクティ)を広めるというあなたの仕事を完成するでしょう。これによってバクティが極めて幸せになるだけでなく、彼女の息子たち、霊的知識と離欲もまた彼らの老齢を取り除くでしょう。彼らはもう一度完全な輝きを放つでしょう。」

空からのこの声を聞いて、ナーラダ聖仙は次のように考えたのでした。

続く

srimad2

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