言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第48話

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ナーラダは続けて、ユディシュティラに話しました。

「すべての存在の創造の源である最高の主は、悪魔を破滅させるために、時間の姿(カーラ・ルーパ)で、この地上に現れています。

主の任務はほとんど終わりに近づいています。完成まであともう一息です。シュリ・クリシュナはこの完成を熱望しています。

主がこの地上にいる限り、すべての人がこの仕事の完成をこの地上で待たなければなりません。ドリタラーシュトラは、妻ガーンダーリと弟ヴィドゥラと共に、ヒマラヤ山脈の南部にある聖人のアシュラム(庵)に行きました。

マンダキーニ河は、偉大な七人の賢人に喜びをもたらすために、七本に分流しています。このため、この場所はサプタスロータスと名付けられました。

この神聖な場所で、ドリタラーシュトラは現在、一日に三度沐浴し、熱心に火の礼拝(アグニ・ウパーサナ)を行い、最低限の食料として水だけを飲んでいます。あらゆる形の愛着から解放され、平安に満ち足りた心で彼は生活しています。身体の姿勢の安定(アーサナ・シッディ)を得て、プラーナーヤーマ(呼吸法)の実践を通して、彼は心と感覚を完全に制御することができました。彼はシュリハリに専心しています。すべての悪行から解放され、彼は現在トリグナ(自然を構成する三つの性質、すなわち、純質:サットヴァ、激質:ラジャス、暗質:タマス)から免れています。彼はパラマートマに立脚した知性(ブッディ)を持ち、彼のマインドはその知性によって保たれています。

コップの中の空洞(ガターカサ)が無限の空間に溶け込むように、彼の知性は完全に最高の主と一体化しました。彼の中で、潜在意識としての種子(ヴァーサナ)は完全に消去されています。

五感すべての働きを停止させ、絶食し、彼は岩のごとく微動だにせず座ることができます。王よ!完全に日常行為を放棄した彼の邪魔をしないでください。

今日から五日目に、ドリタラーシュトラは自分の身体に見切りをつけるでしょう。彼の体は灰となります。彼の身体が彼らが住んでいる小屋とともに、三つの聖なる火(トレターグニ)によって焼かれているとき、純潔なガーンダーリは火の中に足を踏み入れるでしょう。

この驚異を目の当たりにするヴィドゥラは、ドリタラーシュトラとガーンダーリが解脱を達成したことを喜んで喜ぶでしょう。彼らの死を悼むと、彼はその場所を離れて巡礼を続行させます。

ヴィドゥラの願望は叶ったと言えるでしょう。彼が与えた意義深い説教のお陰で、ドリタラーシュトラのマインドは完全に融解しました。ドリタラーシュトラの話を聞くと、私たちは彼が人生に対して持っていた極端な心酔を理解することができます。彼の息子への極端な愛と心酔、パーンダヴァの人々への憎しみ、そして甥たちを破滅させるための彼の陰謀は、私たちが彼を嫌悪する原因になっています。私たちは彼が血の通った人間かただの岩であるかどうかを判別できません。彼に同情と思いやりの欠片でもありますか。

そんな岩の心の人でさえ、受けた教えを吸収し、回心しました。言葉に含まれる本質を考えながら、彼は主に帰依し、高名なヨーギにとってのみ達成が可能な成果(シッディ)を得ました。

ユディシュティラ、なぜあなたは彼らのことを悲しんでいるのですか?この悲しみを捨ててください」

こう告げて、ナーラダは楽器タンブーラと共にその地を去り天界へと向かっていきました。

これで、ユディシュティラは安心しました。彼は悲しむのをやめました。彼は父方の伯父と伯母のこの幸運に非常に満足していました。

ここで、第一編の第十三章が終わります。次は、第十四章を開始します。

この第十四章は、ユディシュティラが目撃した不運の前兆と、それにともなう心配事、ドゥワーラカから帰還したアルジュナの話です。

聖仙スータは話を続けました。

アルジュナは自分の親戚に会い、シュリ・クリシュナの将来の活動について知るために、アルジュナはドゥワーラカへと旅立ちました。何ヶ月経っても、アルジュナは帰って来ません。一方、ユディシュティラは非常に恐ろしい予兆を見るようになりました。

季節の不順さが原因して、永遠の時(カーラ)が彼に恐怖をもたらしました。怒り、貪欲、虚偽が人々の中では蔓延していました。人々は生活のため仕方なく罪(悪行)を犯しています。すべての取引に詐欺が横行していました。友人の間でもお互いを騙し始めました。 ユディシュティラは、時代が急激に変化したことを目の当たりにしました。男女、両親、兄弟、友人、親戚の間で、内輪揉めと誤解が増加しました。

これはカリ・ユガの時代が生まれる直前の時期だったので、こういった変化が露わになったのです。カリ・ユガの開始により、人間の本性は大きな変化を遂げました。悪い性質が急増しました。さまざまな悪い兆候がはっきりと見られました。

このすべてを観察していたユディシュティラは、彼の弟ビーマに言いました。

「ビーマよ!親族に会うために、また世間で信用のあるシュリ・クリシュナの将来の活動を知るためにも、アルジュナがドゥワーラカへ送られた。彼が出発してもう七ヶ月だ。彼はまだ戻っていないが、なぜだろうか?私には詳細がわからない。しかし、私には漠然とした不安がある。聖仙ナーラダが予言していたように、シュリ・クリシュナが、以前に冗談ぽくなさったように、ご自身のお身体から離脱する時が来たのだろうか。あるいはすでに離脱されてしまったのだろうか。我々には何もわからない。

私たちが富、王国、妻、子ども、血統、生命の力(プラーナ)、そして戦争での勝利に恵まれているのは、まぎれもなく、シュリ・クリシュナからの恩恵だ。主の祝福と慈悲によってしか、将来のより高い次元での生(プンヤ・ローカ)は得られない。

ビーマよ。この大地に立ち、空の下に存在する私の身体中には、数多くの恐ろしい不吉な前兆が見える。私の身体は震えている。恐怖が私に襲いかかった。環境と気候が異常だ。これらはすべて、迫り来る災害の予兆だ。

ビーマ、この恐怖が私の知性を惑わす。私の太もも、目、そして手は絶えず震えている。私の胸も動悸を起こしている。これらのすべての予兆は、まもなく災害がいくつも起こることを知らせるものだ。雌ジャッカルが太陽の方向に激しく遠吠えしているのが見えるかい?ためらいもなく私に吠える犬を見てごらん。

牛や他の大事な動物も今では私の左側を歩き去り、他の程度の低い動物たちが私の右側を通り過ぎて行く。私の馬は泣いている。この鳩は死の使者のようにふるまい、死を暗示している。二羽のフクロウは眠ることなく、完全な破滅を求めて、お互いに向かい合って恐ろしく叫びあっている。この動物たちの行動が私をひどく怯えさせるのだ」

ナーラーヤナ ダッタ ナーラーヤナ

続く

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