言葉と教え

シュリーマド・バーガヴァタム 第258話

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マハルシ・ナーラダは続けます。「雨を降らせる太陽は、夏の間に同じ水を吸収します。地から現れる動く存在も、動かない存在もすべて、最終的にまた地に融合します。同様に、トリグナで構成された自然の流れにほかならないこの宇宙は、シュリハリから生まれ、再び主に融合します。

この宇宙の真の本質はシュリハリです。シャーストラで説明されているシュリハリは、自然 (プラクリティ) を超えています。それは自ら照らすものです。自然によって作られた五大元素からなる肉体とは異なります。

人間は、自分たちが神とは異なるという誤解を抱いています。人間が自分は肉体ではなく真我であることを認識したときにのみ、この幻想を打ち破ることができます。

太陽光線は太陽と異なる存在ではありません。目覚めているときに現れて、深い眠りの間に再び真我に融合する感覚は、真我とは異なるように見えますが、実際にはそうではありません。同様に、シュリハリから出現したこの世界は、シュリハリから分離して存在するものではありません。

プラチェーターたちよ!空には暗闇、雲、稲妻が現れては消えます。同様に、シュリハリの中に、トリグナで構成される幻想的な力が創造の時に現れて、解体の時に消えるのです。

この創造は、このエネルギーの流れです。シュリハリはすべての存在にとっての真我です。彼は時間の化身です。このすべての創造の原因です。自然を超えています。彼は完全性と英知の体現です。幻想から現れるこれらのトリグナの性質には影響されません。

したがって、あなた方は彼とともに、非二元的な存在であることを受け入れるのです。彼があなた方の真の真我であると理解して、彼に奉仕を捧げなさい。

Dayayā sarva-bhūteṣu santuṣṭyā yena kena vā
Sarvendriyopaśāntyā ca tuṣyaty āśu janārdanaḥ

人があらゆる生命に対して慈悲深く、満足して、感覚的快楽の対象から感覚を引き離して、平穏であるとき、シュリハリは非常に喜ばれます。純粋な信奉者たちのハートは物質的な欲望から完全に解放されているため、完全に純粋です。そのような純粋なハートで主を勧請します。主はそのような信奉者たちが主を影響下におくことを許し、主は彼らのハートの空間から決していなくなることはありません。

心の狭い人は、豊かな教育、莫大な富、有名な家系、社会への多大な貢献、または彼らが行う広範な礼拝のためにうぬぼれています。彼らは聖者たちに対して非道な行為にふけります。シュリハリはそのような人たちが行う礼拝を決して受け入れません。

真我認識だけが財産である貧しい人たちこそ真のマハトマです。神は彼らのハートから滴り落ちるバクティ(信愛)をご存知です。主は、絶えず仕えるラクシュミー女神を気にかけません。また、繁栄を求めてラクシュミー女神を追いかける王や神々も気にかけません。他人から受けた恩恵を決して忘れない人が、主シュリハリを忘れるでしょうか?

このように、マハルシ・ナーラダは数え切れないほどの例や物語を通して彼らに主シュリハリの偉大さを説明して、その後、彼の住居に戻りました。

主シュリハリの神聖な物語を聞く人々は、罪から完全に解放されます。プラチェーターたちは、マハルシ・ナーラダから直接そのような聖なる栄光を聞く幸運に恵まれました。彼らは主シュリハリの蓮華の御足にのみ瞑想して、最終的に彼の住居にたどり着きました。

ヴィドゥラよ、これはマハルシ・ナーラダとプラチェーターたちとのやり取りであり、その中で主シュリハリは大いに称賛されました。あなたの要請に応じて、このやり取りをすべてを語りました」とマハルシ・マイトレーヤは言いました。

マハルシ・シュカは皇帝パリクシットに言いました。「皇帝よ、これまで私はスワーヤンブヴァ・マヌの息子の一人であるウッターナパダの子孫について説明してきました。今度は彼のもう一人の息子プリヤヴラタの系譜について話します。よく聞きなさい。

プリヤヴラタはマハルシ・ナーラダから真我の知識を得ました。彼はあらゆる贅沢を楽しみながら賢明に王国を統治しました。その後、彼は王国を息子たちに分けて、至高の主に融合しました。

マハルシ・マイトレーヤがこのようにしてその議論の余地のない主の聖なる栄光を語っているとき、注意深く聞いていたヴィドゥラに信仰心が湧き上がりました。目から涙があふれました。彼は頭でマハルシ・マイトレーヤの足に触れました。彼は心を主シュリハリの蓮華の御足に完全に集中させて、マハルシ・マイトレーヤに言いました。

「おお、偉大なる聖者よ、あなたは慈悲の権化です。だからこそ、無知の海の向こう岸にある解放の道を示してくださいました。知識を注いでくださいました。この知識に浸っている人は、必ず主シュリハリの恩寵を得るでしょう」。 彼は再びマハルシ・マイトレーヤに敬意を表しました。そして、彼の許可を得て、親戚に会うためにハスティナプラへと出発しました。

Etad yaḥ śṛṇuyād rājan rājñāṁ hary-arpitātmanām
Āyur dhanaṁ yaśaḥ svasti gatim aiśvaryam āpnuyāt

皇帝パリクシットよ、至高の主に全託した王たちのこれらの物語を聞く者は、長寿、富、名声、あらゆる形の吉祥、そして至高の主との合一に恵まれるでしょう」とマハルシ・シュカは言いました。

これで第4章は終わります。

ヴァーマナーヤ・ナマハ

第259話へ続く

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