シュリーマド・バーガヴァタム 第270話
更新日 : 2025.5.5
カテゴリー : シュリーマド・バーガヴァタム
ルシャバの化身を称える詩句は次のとおりです。
Aho bhuvaḥ sapta-samudravatyā dvīpeṣu varṣeṣv adhipuṇyam etat
Gāyanti yatratya-janā murāreḥ karmāṇi bhadrāṇy avatāravanti
なんと不思議なことでしょう!七つの海に囲まれたこの地球上のすべての大陸の中で、バーラタの地は極めて清浄です。この国の住民は、悪魔ムラを滅ぼしたムラーリ神の栄光を歌います。
Aho nu vaṁśo yaśasāvadātaḥ praiyavrato yatra pumān purāṇaḥ
Kṛtāvatāraḥ puruṣaḥ sa ādyaś cacāra dharmaṁ yad akarma-hetum
なんと不思議なことでしょう!プリヤヴラタの永遠に純粋な系譜において、主シュリハリはルシャバとして化身しました。その誕生によって、純粋な系譜はさらに純粋さを獲得しました。
ルシャバ・デーヴァはこの繰り返される輪廻を超越していました。すべての存在の内に宿る内なる証人であり、この創造物の存在の原因であり、永遠です。至高主の誕生によって、プリヤヴラタの系譜は偉大な名声を獲得しました。
彼は、人が完全に真我に定着して、それゆえに果報的な行為から解放される、モークシャ・ダルマ(解放への道)を堅持しました。この創造物において、ルシャバが行ったような厳格なヨーガの苦行を堅持できる者は誰もいません。そのようなことは想像することさえ不可能です。 ヨーギーが超常的な力を求めるのは当然のことです。そのような超常的な力は、ルシャバ・デーヴァに何度も受け入れるよう懇願しました。しかし、ルシャバ・デーヴァはそれらがマーヤー(幻想)の創造物であることを知っていたため、その要求に応じませんでした。
ルシャバ・デーヴァはヴェーダ、様々な世界、神々、ブラフミン、そして牛を守りました。彼はパラマ・グルです。パリクシットよ、私はこれまで彼の純粋な物語を語ってきました。この物語は聞く者のあらゆる罪を消し去ります。それはあらゆる吉祥の宝庫です。霊的探求者は、絶対的な集中力をもって、この物語を毎日欠かさず語ったり聞いたりすべきです。
puṁsāṁ samasta-duścaritā-bhiharaṇaṁ parama-mahā-maṅgalāyanam idam
anuśraddha-yopacita-yānuśṛṇoty āśrāvayati vāvahito bhagavati
tasmin vāsudeva ekāntato bhaktir anayor api samanuvartate.
語り手と聞き手は共に、シュリハリへの絶対的な無私の信愛に恵まれます。至高の英知を持つジュニャーニは、絶えず心を信愛の思いに浸します。このため、世俗によって引き起こされる耐え難い苦悩は弱まります。このような揺るぎない信愛は、彼らに無限の至福という報いを与えます。
自らを神の信奉者とみなすとき、彼らのすべての願いは満たされます。その時、彼らは至高の境地に達して、自動的にもたらされる天界の安楽さえも拒絶するのです。
Rājan patir gurur alaṁ bhavatāṁ yadūnāṁ
Daivaṁ priyaḥ kula-patiḥ kva ca kiṅkaro vaḥ
astv evam aṅga bhagavān bhajatāṁ mukundo
muktiṁ dadāti karhicit sma na bhakti-yogam
ああ、皇帝パリクシットよ!シュリハリはあなたとヤーダヴァ兄弟たちを自ら守って、導いています。彼はあなたのグルであり、友であり、あなたの一族にとって礼拝すべき神です。彼は召使いのように、一族の者たちから与えられた任務を成し遂げてきました。おそらく彼は他の特定の信奉者に対しては、このように振る舞うかもしれません。解放の主として、彼は人に解放を授ける方です。しかし、彼が信奉者に直接バクティ(信愛)を与えることは決してありません。
ルシャバ・デーヴァは永遠に真我に定着していたため、全く欲望を持ちませんでした。しかし、普通の人は、このはかない存在である肉体を永遠のものと見なして、解放と真我に関する事について無知なままです。無知な人々に真我の知識を説かれたルシャバ・デーヴァに、私は敬意を表します。
ナモー・バガヴァテー・ルシャバーヤ・タスマイ
これで第五巻の第六章は終わります。
第五巻・第七章です。この章では、ルシャバの息子バラタがプラハ・アーシュラマに行き、苦行に臨む様子が描かれています。
マハルシ・シュカはバラタの物語を語り始めました。「王よ、ルシャバ・デーヴァはバラタに王国を統治させるという意図を持っていました。バラタは父の願いを叶え、ヴィシュワルーパの娘パンチャジャニーと結婚しました。
宇宙の知性(マハト・タットヴァ)から生じる利己心は、地、水、火、風、空という五大元素を創造します。同じように、バラタは妻パンチャジャニーとの間に5人の息子を授かりました。」
第271話に続く