言葉と教え

数千年をまたぐグルたちの協働

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2024年7月21日(日)

グル・プールニマ

満月の日である今日はグル・プールニマと呼ばれ、霊性や学問の師(グル)に敬意を持ち祝う日となっています。
ヴェーダを四つに分割して編纂し現代のヴェーダの形を作ったヴェーダ・ヴィヤーサや、シュリー・クリシュナ神、シャンカラ―チャーリヤ、ダッタートレーヤといった霊性の師たち、そしてあらゆるグルたちを思い出し感謝を捧げます。

現在、シュリー・スワミジはアメリカ各地を来訪中で、今日はシカゴでグル・プールニマを祝っています。すべてを詠唱すると2時間くらいかかる『バガヴァッド・ギーター』の詠唱を、なんと8,000人以上の人が詠唱する(数百人は暗唱)という大規模な催しが行われました。

これだけ多くの人を活気づけ、多大な努力に向かわせる力は、まさに「奇跡」です。
https://www.facebook.com/sgspage/videos/967264565175923
(Facebookライブ中継記録)

『バガヴァッド・ギーター』は、このカルマの世界に生きる全ての人に向けた霊的教えの金字塔です。インドの文化に属する人のためだけではなく、全人類のためのものだとされています。

生に伴うあらゆる苦難や悲しみの中にあっても、それらに影響を受けず、真の至福のなかで無執着に生きることができるようになるための方法が教えられています。

『バガヴァッド・ギーター』がなければ、この世界は今とはまったく違った姿であっただろうと言われています。

現在、アメリカではインド系のルーツを持つカマラ・ハリス氏が初のアフリカ系・インド系の副大統領となり、イギリスでもインド系のルーツを持つリシ・スナク氏がイギリス初の非白人系首相を務めていました。
インド系の人々が世界で躍進していますが、こうした人々が自らの魂のルーツを保持し、それを生きることが世界にとって重要です。『バガヴァッド・ギーター』は、全人類へ向けたものですが、やはりインド系の人々こそがそれを忘れずにしっかりとした形で保持していることが肝要なのではないでしょうか。

シュリー・スワミジは『バガヴァッド・ギーター』の全文を暗記し詠唱できるようになることを推奨し表彰していますが、今回のアメリカでの表彰会では、3歳の男の子が全文を覚え暗唱し表彰されました。

数千年をまたぐグルたちの協働としての『バガヴァッド・ギーター』

『バガヴァッド・ギーター』は、シュリー・クリシュナとアルジュナの対話におけるクリシュナの教えという形で伝わっています。クリシュナがいつの時代の人だったかは諸説ありますが、紀元前3,228年頃、つまり5,000年ほど前に誕生したとされています。

クリシュナはアルジュナを媒体として使って全人類にその教えを伝えのだとシュリー・スワミジはおっしゃっています。対話はシュリー・クリシュナとアルジュナの二人で行われましたが、それを特別に全てを見聞きできる能力を受け取ったサンジャヤが聞き、その報告の場面をヴェーダ・ヴィヤーサが『マハー・バーラタ』の中に記述し、それが『バガヴァッド・ギーター』となりました。

『マハー・バーラタ』は20万詩句からなる巨大な叙事詩であり、その中で『バガヴァッド・ギーター』の700詩句は、ほんのわずかな部分です。シュリー・バーラ・スワミジは今日のグルプールニマのグルの系譜を称える儀式後の講話において、この非常に重要だが全体の中で小さな部分である『バガヴァッド・ギーター』に最初に光を当てたのは、シャンカラーチャーリヤだったと説明しました。そして「シャンカラーチャーリヤがいなければ、『バガヴァッド・ギーター』は存在しなかっただろう」とおっしゃりました。
https://www.facebook.com/gurubhavana.adpt/videos/373970449049942
(Facebookライブ中継記録)

シャンカラ―チャーリヤは、不二一元論を教えたインド最大の哲学者であり、西暦700年~750年に生きていました。クリシュナの時代から3000年以上を経たシャンカラーチャーリヤが、その重要な教えについて注釈書を書き、光を当ててインドに広げ、それがだんだんと世界中に広まったのです。

現在、『バガヴァッド・ギーター』は、インドにおける大統領の宣誓の際に使われます。リシ・スナク氏もイギリス下院議員の宣誓就任の際に『バガヴァッド・ギーター』に宣誓しました。また、インドでは亡くなった人のために『バガヴァッド・ギーター』が詠唱されます。
このように儀式典礼の場面で権威ある聖典とみなされている『バガヴァッド・ギーター』ですが、別の面では「生きた教え」として真の意味で読まれることが少なくなり、それに向きあう態度は本質を欠き形骸化してしまっている所があります。

シュリー・スワミジの取り組みは、光彩を失いつつあった『バガヴァッド・ギーター』を生き返らせ、再び光を与えるものです。インド国内に留まらず、アメリカにおいて『バガヴァッド・ギーター』を暗唱できる人々を何千人と生み出しています。そしてシャンカラーチャーリヤの注釈はヒンドゥーの学識者だけが真の意味を理解できるものでしたが、シュリー・スワミジは現代を生きるすべての人にわかりやすい注釈書を書かれました。英語版がまもなく出版される予定です。

クリシュナ、ヴェーダ・ヴィヤーサ、シャンカラーチャーリヤを経て、シュリー・スワミジというグルの系譜が『バガヴァッド・ギーター』という英知を、5000年に渡って世界に教えています。

今日のグル・プールニマの機会は、この地上への束縛と逗留を大幅に少なくし、私たちに英知を与えるグル(師)を憶念し、感謝を捧げるのにもっとも適した日となっています。

(プルショッタマ)



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